高解像度化

高解像度 (小さなボクセルサイズ) で実行するシミュレーションは、長時間を要します。また、同じ結果が得られるとは限りません。より精細なディテールを得られますが、動く流体の形状のうち粗い部分でさえ異なることがあります。このような違いは、大したものではないにしても、好ましいとは言い切れません。低解像度によるシミュレーションでも、全体的に良好な結果を得られることがあるからです。

高解像度化は、シミュレーションの後処理機能です。これにより、高解像度シミュレーションを完全には実行しなくても、シミュレーションキャッシュの解像度を上げることができます。低解像度シミュレーションの場合とほぼ同様の結果になりますが、細かいディテールが加わります。

既存のシミュレーションキャッシュの解像度を上げるには、速度が必要です。低解像度シミュレーションを実行するときは、速度のキャッシングを必ず有効にしてください。キャッシュの解像度を上げるときは、(サブグリッドのディテールや、モーションブラー用の) レンダリングにそれが必要でない限り、速度を再キャッシュする必要はありません。

この後処理用の最大シミュレーション回数、およびチャンネルパラメータ (シミュレーション/熱、煙、燃料、炎にあるパラメータ) を変更することもできます。

高解像度スケール	高解像度化による後処理を実行 (高解像度化ボタンをクリック) すると、既存のシミュレーションの解像度が上がります。このパラメータでは、解像度をどの程度上げるかを指定できます。
小タービュランス強度	高解像度化による後処理では、小規模のタービュランスも流体に追加されます。これにより、ディテールがより精細になります。このパラメータでは、この小タービュランスの強度を指定できます。
オクターブの上昇度	高解像度化により、元のボクセルサイズより小さな渦巻が追加されます。元のボクセルサイズ以上の大きさの渦巻が、元のシミュレーション内容に含まれている場合、高解像度化されたシミュレーション内容に含まれる渦巻のサイズはさまざまとなります。しかし、最小サイズ (元のボクセルサイズ) の渦巻は、元のシミュレーション内容には含まれないことが多いです。その場合は、このパラメータにより、高解像度化されたシミュレーション内容に最小サイズの渦巻を追加できます。通常は1オクターブ上げれば十分ですが、目的に応じて調整してください。
小タービュランス詳細強度	小タービュランスのディテールの強度を指定できます (それより一段大きなタービュランスが基準)。シミュレーション/タービュランス, 渦度の強度パラメータに似た機能ですが、それとは異なり、これは高解像度化によって追加されたディテールにしか適用されません。