照明 | 煙の照明は、気体状の流体のレンダリングにおいて最も時間のかかる部分です。 TurbulenceFDには、処理速度および得られる画質の異なる照明モードがいくつか用意されています。 各モードは次のリストのとおりです。 (上のモードほど処理速度は速くなりますが画質は落ち、下のモードほど処理速度は遅くなりますが画質は上がります。 高画質が求められる場合でも、たいていは高速モード (デフォルト) で事足ります。 ただし、煙が濃くなるほど、階段状のアーティファクトが生じやすくなります。 このような場合は、目的の画質を得られるモードのうち処理速度が最速のものを選択してください。
補正および補正+スーパーサンプルの両モードでは、流体コンテナを照らす光源が多いほど、メモリ使用量が増えます。 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
異方性分散 | 光は気体にぶつかると、吸収されるか、別の方向に反射します。 気体にぶつかった光の散乱方向は、気体によって異なります。 たとえば、水蒸気は、光の進行方向に光を散乱させる傾向があります。 つまり、水蒸気にぶつかった光のほとんどは、進行方向をあまり変えずに、前方へ進み続けます。 その結果、この水蒸気煙は光源となり、その反対側にあるカメラには明るく映ります。 異方性分散パラメータでは、光の散乱する方向を調整できます。 正の値は光の進行方向に、負の値はそれとは逆の方向に散乱することを意味します。 たとえば、設定値が1.0の場合、光の進行方向は全く変わりません。 この場合、光の角度にちょうど位置しているカメラには、光源となった煙が単に明るく映ります。 逆に、設定値が-1.0の場合、煙からの散乱光を捉えるカメラは、散乱前の光と同じ方向に位置付ける必要があります。 この場合、全ての光は、その入射方向とは正反対の方向に散乱するからです。 中立値 (0.0) に設定すると、光はあらゆる方向へ均等に散乱します。 実際に煙の背面を明るく照らす場合などは、小さな値 (0.2など) にするのが普通です。 | ||||||||
照明解像度 | 煙の照明のレンダリングには長時間を要します。 レンダリング時間を節約するため、照明を計算するときの解像度を下げたくなる場合もあるでしょう。 一方、煙が極端に濃い場合は、照明解像度を上げないと、グリッドアーティファクトの生じることがあります。 | ||||||||
マルチスキャッタリング | この機能を有効にすると、2つの効果が得られます。
| ||||||||
最大デプス | この値が大きい分だけ、反射回数もより多く計算されます。 反射回数が多いほど、煙は明るくなりますが、レンダリング時間が長引きます。 デプスの値を大きくした場合の近似性を弱めるには、後述の減衰の値を小さくしてください。 | ||||||||
指向性解像度 | 煙の中に光線アーティファクトが生じた場合は、この値を大きくしてください。 この値を大きくすると、レンダリング時間が長引きます。 | ||||||||
減衰 | この値が大きいほど、煙を通過する光の減衰速度が速まります。 煙を明るくするには、ここでこの値を小さくしてください。 | ||||||||
光の明るさ | 外部光によってマルチスキャッタリングにもたらされる影響の度合を個別に調整できます。 | ||||||||
炎の明るさ | 炎シェーダ によってマルチスキャッタリングにもたらされる明るさの度合を個別に調整できます。 |
照明
© Copyright 2008-2014, jawset visual computing. All rights reserved.